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村上春樹の短編小説集全13冊をレビュー!あなたにおすすめの作品はこちら!

ウィスキーと本 日本文学

本記事では、小説家・村上春樹短編小説集を紹介します(全13冊)。

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『中国行きのスロウ・ボート』

青春の追憶と内なる魂の旅を描く表題作ほか6篇。著者初の短篇集。

引用:Amazon「内容紹介」

1983年発表。村上春樹、一番目の短編小説集。

  • 「中国行きのスロウ・ボート」
  • 「貧乏な叔母さんの話」
  • 「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
  • 「カンガルー通信」
  • 「午後の最後の芝生」
  • 「土の中の彼女の小さな犬」
  • 「シドニーのグリーン・ストリート」

表紙絵は安西水丸が担当。表題作「中国行きのスロウ・ボート」では、「最初の中国人に出会ったのはいつのことだったろう?」という「考古学的疑問」から「僕」は過去に出会った中国人たちのことを回想する。歴史的な視点が織り込まれているわけではなく、個人的な物語であるにもかかわらず、政治的な問題にアプローチしているところはさすがですね。

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『カンガルー日和』

時間が作り出し、いつか時間が流し去っていく淡い哀しみと虚しさ。都会の片隅のささやかなメルヘンを、知的センチメンタリズムと繊細なまなざしで拾い上げるハルキ・ワールド。ここに収められた18のショート・ストーリーは、佐々木マキの素敵な絵と溶けあい、奇妙なやさしさで読む人を包みこむ。

引用:Amazon「内容紹介」

1983年発表。村上春樹、二番目の短編小説集。

  • 「カンガルー日和」
  • 「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」
  • 「眠い」
  • 「タクシーに乗った吸血鬼」
  • 「彼女の町と、彼女の緬羊」
  • 「あしか祭り」
  • 「鏡」
  • 「1963/1982年のイパネマ娘」
  • 「バート・バカラックはお好き?」
  • 「5月の海岸線」
  • 「駄目になった王国」
  • 「32歳のデイトリッパー」
  • 「とんがり焼の盛衰」
  • 「チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏」
  • 「スパゲティーの年に」
  • 「かいつぶり」
  • 「サウスベイ・ストラット」
  • 「図書館奇譚」

表紙・挿絵は佐々木マキが担当。表題作「カンガルー日和」は奇蹟的な瞬間を捉えた作品。一回性の体験を優しい筆致で描いていて、幸福感にあふれた短編小説です。「カンガルー日和」は高校の国語の教科書にも掲載されています。

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『螢・納屋を焼く・その他の短編』

秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。

引用:Amazon「内容紹介」

1984年発表。村上春樹、三番目の短編小説集。

  • 「螢」
  • 「納屋を焼く」
  • 「踊る小人」
  • 「めくらやなぎと眠る女」
  • 「三つのドイツ幻想 」

表紙絵は安西水丸が担当。表題作「螢」は『ノルウェイの森』の下敷きになっている。「納屋を焼く」は趣味で納屋を焼く青年の物語。2018年に韓国で映画化、同年12月には日本でもTV放送されて話題になりました。

『回転木馬のデッド・ヒート』

「それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。それは定まった 場所を定まった速度で巡回しているだけのことなのだ。どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。誰をも抜かないし、誰にも抜かれない」人生という回転木馬の上で、人は仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートをくりひろげる。事実と小説とのあわいを絶妙にすくいとった、村上春樹の8つのスケッチ。

引用:Amazon「内容紹介」

1985年発表。村上春樹、四番目の短編小説集。

  • 「はじめに・回転木馬のデッド・ヒート」
  • 「レーダーホーゼン」
  • 「タクシーに乗った男」
  • 「プールサイド」
  • 「今は亡き王女のための」
  • 「嘔吐1979」
  • 「雨やどり」
  • 「野球場」
  • 「ハンティング・ナイフ」

「はじめに・回転木馬のデッド・ヒート」において、著者は「ここに収められた文章を小説と呼ぶことについて、僕にはいささかの抵抗がある…(中略)…ここに収められた文章は原則的に事実に即している。僕は多くの人々から様々な話を聞き、それを文章にした」と述べている。著者が「スケッチ」と定義する文章は、むしろ、物語の虚構性を伝えているところがおもしろい。

『パン屋再襲撃』

堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古カローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した…。表題作ほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇。

引用:Amazon「内容紹介」

1986年発表。村上春樹、五番目の短編小説集。

  • 「パン屋再襲撃」
  • 「象の消滅」
  • 「ファミリー・アフェア」
  • 「双子と沈んだ大陸」
  • 「ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
  • 「ねじまき鳥と火曜日の女たち」

表紙・挿絵は佐々木マキが担当。表題作「パン屋再襲撃」は空腹に堪えかねた夫婦がパン屋襲撃を計画するナンセンスなおもしろさのある短編小説。2010年にメキシコ・アメリカ合衆国合作で映画化されました。

『TVピープル』


不意に部屋に侵入してきたTVピープル。詩を読むようにひとりごとを言う若者。男にとても犯されやすいという特性をもつ美しい女性建築家。17日間一睡もできず、さらに目が冴えている女。―それぞれが謎をかけてくるような、怖くて、奇妙な世界をつくりだす。作家の新しい到達点を示す、魅惑にみちた六つの短篇。

引用:Amazon「内容紹介」

1990年発表。村上春樹、六番目の短編小説集。

  • 「TVピープル」
  • 「飛行機―あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか」
  • 「我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史」
  • 「加納クレタ」
  • 「ゾンビ」
  • 「眠り」

表紙・挿絵は佐々木マキが担当。表題作「TVピープル」は「ックルーズシャャャタル・ックルーズシャャャャャタル・ッッッッックルーズムムムス」のようにユニークな擬音語が印象的な作品。村上春樹は短編小説を膨らませて長編小説を執筆することがあり、「加納クレタ」の登場人物・加納クレタは『ねじまき鳥クロニクル』にも登場する。

『レキシントンの幽霊』


古い屋敷で留守番をする「僕」がある夜見た、いや見なかったものは何だったのか?椎の木の根元から突然現われた緑色の獣のかわいそうな運命。「氷男」と結婚した女は、なぜ南極などへ行こうとしたのか…。次々に繰り広げられる不思議な世界。楽しく、そして底無しの怖さを秘めた七つの短編を収録。

引用:Amazon「内容紹介」

1996年発表。村上春樹、七番目の短編小説集。

  • 「レキシントンの幽霊」
  • 「緑色の獣」
  • 「沈黙」
  • 「氷男」
  • 「トニー滝谷」
  • 「七番目の男」
  • 「めくらやなぎと、眠る女」

表題作「レキシントンの幽霊」では、マサチューセッツ州レキシントンの古屋敷で「僕」は幽霊に遭遇する。普通の怪談なら世間にあふれているけれども、やはり、村上春樹の怪談は趣きが異なっている。稲川淳二と村上春樹、エンターテインメントと文学芸術を区別しているものは何か? 考えてみたらおもしろい。

『神の子どもたちはみな踊る』

1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる……。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。

引用:Amazon「内容紹介」

2000年発表。村上春樹、八番目の短編小説集。

  • 「UFOが釧路に降りる」
  • 「アイロンのある風景」
  • 「神の子どもたちはみな踊る」
  • 「タイランド」
  • 「かえるくん、東京を救う」
  • 「蜂蜜パイ」

1995年1月17日、阪神・淡路大震災が発生しました。小説家にとって、災害を主題にした小説を書くことは本当に苦しいことです。常に倫理的な問題に悩まされ、罹災者を搾取しているのではないかと執筆を躊躇することになります。村上春樹のアプローチに注目してください。

『象の消滅 短篇選集 1980-1991』

1993年Knopf 社で編集、出版された短篇選集『The Elephant Vanishes』は英語圏で好評を博し、ロング・セラーとなっている。その日本語版がついに刊行! 英語版から著者みずから翻訳を試みた、新バージョンの「レーダーホーゼン」など初期短篇17作品。更にNew Yorkerデビュー当時を振り返る書下ろしエッセイも収録した話題作。

引用:Amazon「内容紹介」

2005年発表。村上春樹、九番目の短編小説集。

  • 「ねじまき鳥と火曜日の女たち」
  • 「パン屋再襲撃」
  • 「カンガルー通信」
  • 「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」
  • 「眠り」
  • 「ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界」
  • 「レーダーホーゼン」
  • 「納屋を焼く」
  • 「緑色の獣」
  • 「ファミリー・アフェア」
  • 「窓」
  • 「TVピープル」
  • 「中国行きのスロウ・ボート」
  • 「踊る小人」
  • 「午後の最後の芝生」
  • 「沈黙」
  • 「象の消滅」

過去の短編小説17作品を収録。村上春樹の短編小説を網羅的に読むつもりはない、あるいは、とりあえず、村上春樹の代表的な短編小説に触れてみたいという方は、本書『象の消滅 短篇選集 1980-1991』『めくらやなぎと眠る女』の二冊を読むことをおすすめします。

『東京奇譚集』

肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。

引用:Amazon「内容紹介」

2005年発表。村上春樹、十番目の短編小説集。

  • 「偶然の旅人」
  • 「ハナレイ・ベイ」
  • 「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
  • 「日々移動する腎臓のかたちをした石」
  • 「品川猿」

都市生活者の怪異譚をテーマにした五篇の短編小説。基本的に、村上春樹の小説はぎりぎりのところでリアリズムを維持しているけれども、時々、「品川猿」みたいにナンセンスが爆発した小説を書くことがある。しかも、作品が軽薄になっているわけではないところがすごいですよね。

『はじめての文学 村上春樹』

小説の面白さ、楽しさを味わうために、著者自身が用意したスペシャル・アンソロジー。はじめてのひとも、春樹ファンも欠かせない1冊。

引用:Amazon「内容紹介」

2006年発表。村上春樹、十一番目の短編小説集。

  • 「シドニーのグリーン・ストリート」
  • 「カンガルー日和」
  • 「鏡」
  • 「とんがり焼の盛衰」
  • 「かいつぶり」
  • 「踊る小人」
  • 「鉛筆削り(あるいは幸運としての渡辺昇①)」
  • 「タイム・マシーン(あるいは幸運としての渡辺昇②)」
  • 「ドーナツ化」
  • 「ことわざ」
  • 「牛乳」
  • 「インド屋さん」
  • 「もしょもしょ」
  • 「真っ赤な芥子」
  • 「緑色の獣」
  • 「沈黙」
  • 「かえるくん、東京を救う」

文藝春秋の「はじめての文学」シリーズの一冊。過去の短編17作品を収録。青少年の読者を想定しているため、難しい漢字にはふりがなが振られていて、文字は大きく、読みやすいです。村上春樹に限らず、文学の入門書として中学生・高校生の方におすすめです。

『めくらやなぎと眠る女』

本邦初登場の「蟹」は、名作「野球場」に登場した作中小説を、実際の作品として書き上げた衝撃の掌篇!ニューヨークで編集された英語版と同じ構成の自選短篇集。

引用:Amazon「内容紹介」

2009年発表。村上春樹、十二番目の短編小説集。

  • 「めくらやなぎと、眠る女」
  • 「バースデイ・ガール」
  • 「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
  • 「飛行機―あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか」
  • 「鏡」
  • 「我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史」
  • 「ハンティング・ナイフ 」
  • 「カンガルー日和」
  • 「かいつぶり」
  • 「人喰い猫」
  • 「貧乏な叔母さんの話」
  • 「嘔吐1979」
  • 「七番目の男」
  • 「スパゲティーの年に」
  • 「トニー滝谷」
  • 「とんがり焼の盛衰」
  • 「氷男」
  • 「蟹」
  • 「螢」
  • 「偶然の旅人」
  • 「ハナレイ・ベイ」
  • 「どこであれそれが見つかりそうな場所で」
  • 「日々移動する腎臓のかたちをした石」
  • 「品川猿」

過去の短編小説24作品を収録。村上春樹の短編小説を網羅的に読むつもりはない、あるいは、とりあえず村上春樹の代表的な短編小説に触れてみたいという方は、『象の消滅 短篇選集 1980-1991』と本書『めくらやなぎと眠る女』の二冊を読むことをおすすめします。

『女のいない男たち』

〈これらを書いている間、僕はビートルズ「サージェント・ペパーズ」やビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」のことを緩く念頭に置いていた。
と、著者が「まえがき」で記すように、これは緊密に組み立てられ、それぞれの作品同士が響きあう短編小説集である。「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」「女のいない男たち」の6編はそれぞれくっきりとしたストーリー・ラインを持ちながら、その筆致は人間存在の微細な機微に触れる。

引用:Amazon「内容紹介」

2014年発表。村上春樹、十三番目の短編小説集。

  • 「ドライブ・マイ・カー」
  • 「イエスタデイ」
  • 「独立器官」
  • 「シェエラザード」
  • 「木野」
  • 「女のいない男たち」

文字通り「女のいない男たち」を主題にした短編小説集。発売前からタイトルに不穏な気配を感じていましたが、まさしくフェミニズム研究者が問題にしているところの村上春樹作品の女性像が本書ですね。賛否両論です。

おわりに

村上春樹の短編小説集全13冊を紹介しました。村上春樹の短編小説を全部読むつもりなら、最初から順番に読んでみてください。一般的な小説家とは違い、最初の『中国行きのスロウ・ボート』から技術的水準が高いため、安心しておすすめできます。

代表作を押さえたいだけなら『象の消滅 短篇選集 1980-1991』(17作品収録)『めくらやなぎと眠る女』(24作品収録)の二冊を読んでください。特に完成度の高い作品を厳選していて、なおかつ収録作品数も多いため、こちらの二冊だけでも意外に網羅的に読むことができます。

ちなみに、『象の消滅 短篇選集 1980-1991』『めくらやなぎと眠る女』の表紙は、オブジェ作家藤掛正邦さんのワイヤーアートにクリアカバーの装幀が施されていて、めちゃくちゃオシャレになっています。本棚に置いておいたら芸術的なセンスがあるっぽい雰囲気を醸し出せます(笑)。

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