「自炊」において最も重要なところはスキャナーの「原稿搭載枚数」と「読取速度」です。エントリーモデルのスキャナーでは貴重な時間を奪われることになるため、個別の経済事情と時間的な都合を考慮して自分にぴったりのスキャナーを選びたいものです。
本記事では、自炊におすすめのスキャナーを5点紹介しています。
スキャナーを選ぶときのポイント
- 価格
- 自動給紙方式(ADF) 必須
- 両面読み取り 必須
- 読取範囲
- 原稿搭載枚数 重要
- 読取速度 重要
エントリーモデルのスキャナーでは貴重な時間を奪われることになるため、ハイグレードモデルをおすすめしています。節約をしたいならスキャナーはハイグレードモデル、裁断機はエントリーモデルの購入がおすすめです。
スキャナーの「価格」は中古品を含めるなら「10,000円から50,000円前後」。予算と相談してください。
自炊のために必要最低限の条件は「自動給紙方式(ADF)」および「両面読み取り」が可能であることです。「読取範囲」は「A4」に対応していたらたいていの本をスキャンすることができます。事前にスキャン予定の本のサイズを確認して、必要な場合は別売のキャリアシートの購入を検討してください。
「原稿搭載枚数」と「読取速度」は重要です。「原稿搭載枚数」はエントリーモデルは「10枚」、ハイグレードモデルは「50枚」から。エントリーモデルは何度も原稿をセットしなければならず、「読取速度」も遅いため貴重な時間を奪われることになります。
メジャーな選択肢は富士通の子会社「PFU」から発売されている「ScanSnap」シリーズです。インターネットに解説記事が多いため、スキャンの設定をする際に参考にできるところがいいですね。管理人のおすすめは「ScanSnap iX1500」または「ScanSnap iX500」です。
それでは、おすすめのスキャナーを個別に見ていきましょう。
おすすめのスキャナー
- ScanSnap iX1500(富士通) おすすめ
- ScanSnap iX500(富士通) おすすめ
- ScanSnap S1300i(富士通)
- DR-C240(Canon)
- DS-570W(エプソン)
ScanSnap iX1500(富士通)
おすすめ
- タッチパネル搭載
- Wi-Fi対応
- 自動給紙方式(ADF)
- 両面読取
- 原稿搭載枚数:50枚
- 読取範囲:A4(別売キャリアシート使用時A3)
- 読取速度:30枚/分:カラー/グレー(300dpi)・モノクロ(600dpi)
「ScanSnap iX1500」はタッチパネルを搭載した「ScanSnap」シリーズの最新型モデル。Amazonでは新品価格「43,000円前後」。「ScanSnap iX1500」は中古品の値下げ幅が低いため新品の購入がおすすめです。
「原稿搭載枚数」は「50枚」、「読取速度」は「毎分30枚」。コストパフォーマンスは後述の「ScanSnap iX500」にはかなわないけれども、自炊のためのスキャナーとして最高の性能を誇ります。
新品にこだわりたい、時間効率を優先してサクサクと自炊作業を進めていきたい、100冊以上の本をスキャンする予定のあるヘビーユーザーのあなたにおすすめです。
ScanSnap iX500(富士通)
おすすめ
- Wi-Fi対応
- 自動給紙方式(ADF)
- 両面読取
- 原稿搭載枚数:50枚
- 読取範囲:A4(別売キャリアシート使用時A3)
- 読取速度:25枚/分:カラー/グレー(300dpi)・モノクロ(600dpi)
「ScanSnap iX500」は「ScanSnap」シリーズのハイグレードモデル。Amazonでは新品価格「55,000円前後」から、中古価格は「20,000円前後」から。「iX500」は中古品のコストパフォーマンスが非常に優れています。最新機種の「ScanSnap iX1500」が2018年に発売、型落ちした「iX500」は性能的に大差がないにもかかわらず中古品の価格が大幅に下がりました。
「原稿搭載枚数」は「50枚」、「読取速度」は「毎分25枚」。こちらもストレスフリーでスキャンを進めることができます。タッチパネルにこだわらないなら「iX1500」ではなく「iX500」の中古品がおすすめです。ただし、中古品の状態には注意してくださいね。
中古品の購入が気にならない、コストパフォーマンスと時間効率を優先してサクサクと自炊作業を進めていきたい、100冊以上の本をスキャンする予定のあるヘビーユーザーにおすすめです。
ScanSnap S1300i(富士通)
- コンパクト設計
- 自動給紙方式(ADF)
- 両面読取
- 原稿搭載枚数:10枚
- 読取範囲:A4
- 読取速度:6枚/分:カラー/グレー(300dpi)・モノクロ(600dpi)
「ScanSnap S1300i」は「ScanSnap」シリーズのエントリーモデル。Amazonでは新品価格「23,000円前後」、中古価格は「11,000円前後」から。手頃な価格のスキャナーですね。
「原稿搭載枚数」は「10枚」、「読取速度」は「毎分6枚」。正直なところ、自炊のためのスキャナーとしてスペックが不足しています。「S1300i」の購入を予定している方は時間がかかることは覚悟してくださいね。メリットは小型のスキャナーであるため保管場所に困らないこと。284mm×95mm・重量約1.4kgのコンパクト設計です。
自炊作業に時間を奪われてもいい、必要経費を抑えたい、スキャンする予定の本が数十冊のライトユーザーのあなたにおすすめです。
DR-C240(Canon)
- 自動給紙方式(ADF)
- 両面読取
- 原稿搭載枚数:60枚
- 読取範囲:A4
- 読取速度:16枚/分:カラー/グレー(300dpi):20枚/分・モノクロ(600dpi)
「DR-C240」は「Canon」から発売されているビジネスモデルのスキャナー。Amazonでは新品価格「41,000円前後」、中古価格は「27,000円前後」から。
「原稿搭載枚数」は「60枚」、「読取速度」は「16枚/分」。「Scansnap」シリーズの「iX500」に近いですね。こちらも中古品のコストパフォーマンスがすばらしいです。ただしインターネットに解説記事が少ないことがデメリットですね。
「Canon」にこだわりたい、サクサクと自炊作業を進めていきたい、100冊以上の本をスキャンする予定のあるヘビーユーザーのあなたにおすすめです。
DS-570W(エプソン)
- Wi‐Fi対応
- 自動給紙方式(ADF)
- 両面読取
- 原稿搭載枚数:50枚
- 読取範囲:A4
- 読取速度:カラー(200dpi):35枚/分・モノクロ(300dpi)35枚/分
「DS-570W」はエプソンから発売されているビジネスモデルのスキャナー。Amazonでは新品価格「38,000円前後」から。記事執筆時点では適正価格の中古品は出品されていませんでした。
「原稿搭載枚数」は「50枚」、「読取速度」は「カラー(200dpi):35枚/分・モノクロ(300dpi)35枚/分」。ホームページに記載されている読取速度は検証時の解像度が他社と異なるため、単純な比較はできませんが「Scansnap」シリーズの「iX500」に近いですね。
サクサクと自炊作業を進めていきたい、100冊以上の本をスキャンする予定のあるヘビーユーザーのあなたにおすすめです。
おすすめのスキャナーを比較
ScanSnap iX1500 | ScanSnap iX500 | ScanSnap S1300i | DR-C240 | DS-570W | |
価格※1 | 44,000円前後 (新品) | 20,000円前後 (中古) | 11,000円前後 (中古) | 27,000円前後 (中古) | 38,000円前後 (新品) |
原稿搭載枚数 | 50枚 | 50枚 | 10枚 | 60枚 | 50枚 |
読取速度※2 | 30枚/分 | 25枚/分 | 6枚/分 | 16~20枚/分 | 約18枚/分? |
読取範囲 | A4 (別売キャリアシート使用時A3) | A4 (別売キャリアシート使用時A3) | A4 | A4 | A4 (別売キャリアシート使用時A3) |
Wi-Fi | ○ | ○ | ― | ― | ○ |
コストパフォーマンス | ○ | ◎ | △ | ○ | △ |
※1 中古品の在庫・価格は常に変動しているため、最新情報は「Amazon」オフィシャルサイトで確認してください。
※2 「ScanSnap」シリーズと「DR-C240」はカラー/グレー(300dpi)・モノクロ(600dpi)で計算しています。「DS-570W」はカラー(200dpi)・モノクロ(300dpi)の数値を単純計算で二倍にしただけのものであり、正確には比較できていません。
性能を重視するなら「ScanSnap iX1500」がおすすめです。「原稿搭載枚数:50枚」「読取速度:30枚/分」の高性能を誇ります。しかし「ScanSnap」シリーズの最新型であるため、中古品の相場が高止まりしていますね。新品44,000円前後の出費は厳しいところです。
コストパフォーマンスを重視するなら、「ScanSnap iX500」の中古品がおすすめです。型落ちしているため「ScanSnap iX1500」に近い性能を誇りながら、中古品を20,000円台で購入することができます。
正直なところ、定番の「ScanSnap」シリーズから選ぶことをおすすめします。「Canon」の「DR-C240」に軍配が上がるポイントは「原稿搭載枚数:60枚」、「エプソン」の「DS-570W」は全体的に中途半端な性能です。「ScanSnap」シリーズはインターネットに解説記事が多いところもメリットです。
おわりに
本記事では自炊作業におすすめのスキャナーを5点紹介しました。
- 解説記事を参考にできるため、定番の「ScanSnap」シリーズがおすすめ!
- 自炊用のスキャナーは「原稿搭載枚数:50枚」「読取速度:20枚」以上の上位機種がおすすめ!
- 管理人のおすすめは「ScanSnap iX1500(新品)」または「ScanSnap iX500(中古)」!
ぜひ、本記事を参考にしてあなたにぴったりのスキャナーを選んでください。
自炊関連の情報は「【自炊】紙の本を電子書籍に変換する方法」にまとめています。良かったら参考にしてください。
※本記事では記事執筆時点の価格を掲載しています。最新の価格は「Amazon」オフィシャルサイトからチェックしてください。