本記事では、全国の図書館の所蔵情報を調べる方法を解説します。探している本が見つかったら、複写サービスを利用して取り寄せたり、別途、自分で購入することもできます。
検索ツールとして、「国立国会図書館サーチ」を使用します。使用方法は難しくありませんので、参考にしてみてください。
国立国会図書館サーチとは?
「国立国会図書館サーチ」(NDL Search)は、国立国会図書館をはじめ、全国の公共図書館、公文書館、美術館や学術研究機関等が提供する資料、デジタルコンテンツを統合的に検索できる「『知』のアクセスポイント」です。
国立国会図書館サーチは、何か調べるときに最初にアクセスするべき基本的なツールです。
ブックマークに登録しておきましょう。
国立国会図書館サーチの使い方
具体例として、「フェミニズムの運動」について書かれた「本」を調べたいとします。
まず、以下のリンクから、「国立国会図書館サーチ」にアクセスしてください。
Step.1 詳細検索タブから検索
「詳細検索」のタブを選択して、「タイトル」に「フェミニズム 運動」と入力して「検索」をクリックしてください。
タイトルに「フェミニズム」「運動」という単語が含まれている資料の一覧が表示されました。
資料種別が「記事・論文」の資料が大量に出てきたため、「本」に絞り込む必要があります。
Step.2 資料種別の絞り込み
左側メニューの「検索結果の絞り込み」>「資料種別」>「本」をクリックしてください。
タイトルに「フェミニズム」「運動」を含み、かつ、資料種別「本」の資料に絞り込むことができました。
「あれ?タイトルに『フェミニズム』『運動』が含まれていないじゃないか」
…と思われるかもしれませんが、実は、タイトル検索の対象には部分タイトルが含まれています。
部分タイトルは各資料をクリックして確認することができます。
Step.3 件名(キーワード)から再度検索する
今回は『女性・暴力・人権』という本をクリックしましょう。
本の詳細情報の中から「件名(キーワード)」を探してください。
「件名(キーワード)」とは、国立国会図書館が同じ主題の本を一元的に管理するために、定めている共通のキーワードです。
今の段階では、タイトルに「フェミニズム」と「運動」という単語が含まれている資料に限定されているため、正確な検索をするためには、件名(キーワード)から再度検索をする必要があります。
『女性・暴力・人権』には、「女性問題」と「人権」という件名(キーワード)が振り当てられていました。
「フェミニズムの運動」について調べたいわけですから、「人権」では範囲が広いかもしれません。「女性問題」をクリックしてください。
件名(キーワード)に「女性問題」を含む本の一覧が表示されました。
さて、共通の操作手順は以上になりますから、今のところまで、しっかりと覚えてください。
実際には、以後の操作として、
1. 右サイドバーの「関連キーワード」>「関連語」>「フェミニズム」をクリック。
2. 「フェミニズム」の上位語に「社会運動」が存在することを確認する。
3. 「件名(キーワード)」に「社会運動」を入力、「タイトル」に「フェミニズム」を入力して検索。
『越境する1960年代 = The Transborder Sixties : 米国・日本・西欧の国際比較』という図書の中に、1960年代の ニューヨークの女性解放運動に関する記述を見つけることができました。
臨機応変に、「件名(キーワード)」を選択して、主題を限定してから、「タイトル」「著者・編者」などの他の項目で絞り込んでいってください。
・おわりに
1. 「タイトル」から検索する。
2. 「資料種別」を絞り込む。
3. 適当な資料の詳細情報から「件名(キーワード)」を拾って、再度検索する。
長々と書きましたが、単純な3ステップです。他にも、本を探す場合には、色々なアプローチがありますが、とりあえず、上記の方法を覚えておきましょう。
タイトルから検索を卒業して、件名(キーワード)を利用することができたら、情報検索のスキルが格段に上がりますよ。
読書の世界を広げるために、情報検索術を活用しましょう。