2022年12月16日(金曜日)、第168回芥川賞・直木賞の候補作が発表されました。両賞の選考会は2023年1月19日(木曜日)に行われます。
芥川賞・直木賞とは
「芥川賞」は、雑誌に発表された、新進作家による純文学の中・短編作品のなかから選ばれます。「直木賞」は、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)が対象です。両賞の選考会は年2回(上半期は7月、下半期は翌年1月)行われます。
第168回芥川龍之介賞候補作品(2022年下半期)
- 『ジャクソンひとり』安堂ホセ(あんどうほせ)
- 『この世の喜びよ』井戸川射子(いどがわいこ)
- 『開墾地』グレゴリー・ケズナジャット
- 『荒地の家族』佐藤厚志(さとうあつし)
- 『グレイスレス』鈴木涼美(すずきすずみ)
第168回直木三十五賞候補作品(2022年下半期)
- 『光のとこにいてね』一穂ミチ(いちほみち)
- 『地図と拳』小川哲(おがわさとし)
- 『クロコダイル・ティアーズ』雫井脩介(しずくいしゅうすけ)
- 『しろがねの葉』千早茜(ちはやあかね)
- 『汝、星のごとく』凪良ゆう(なぎらゆう)
新潮社の候補作
新潮社からは芥川賞に佐藤厚志さんの『荒地の家族』が、直木賞に千早茜さんの『しろがねの葉』がノミネートされました。
『荒地の家族』佐藤厚志
東日本大震災から十年余り。ある植木職人の姿を通じて、被災地の人々の偽りなき心情を描写した小説です。発売日は2023年1月19日(木曜日)。
1982年宮城県仙台市生まれ。東北学院大学文学部英文学科卒業。仙台市在住、丸善仙台アエル店勤務。2017年第四十九回新潮新人賞を「蛇沼」で受賞。2020年第3回仙台短編文学賞大賞を「境界の円居」で受賞。2021年「象の皮膚」が第三十四回三島由紀夫賞候補。仙台在住の期待の若手作家。
出典:プレスリリース
『しろがねの葉』千早茜
舞台は戦国時代末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメを主人公にした大河長篇です。
1979年北海道生まれ。2008年『魚神』で第二十一回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。同作は2009年に第三十七回泉鏡花文学賞も受賞した。2013年『あとかた』で第二十回島清恋愛文学賞を、2021年『透明な夜の香り』で第六回渡辺淳一文学賞を受賞。他の小説作品に『男ともだち』『クローゼット』『さんかく』『ひきなみ』や、クリープハイプの尾崎世界観との共著『犬も食わない』等。食にまつわるエッセイも好評で「わるい食べもの」シリーズ、新井見枝香との共著『胃が合うふたり』がある。
出典:プレスリリース
プレスリリース「第168回芥川賞・直木賞の候補作発表!新潮社からは芥川賞に佐藤厚志『荒地の家族』、直木賞に千早茜『しろがねの葉』がノミネートされました!」