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『資本論』マルクス 第2篇 第4章「貨幣の資本への転化」第1節「資本の一般定式」

マルクス 資本論 外国文学

第4章では、「資本家」が登場します。最初に、第1章で学習した「W-G-W」という定式を取り上げて、「G-W-G」という循環運動との違いから理解していきましょう!

 【2種類の循環運動】

(1) 商品流通
 W-G-W (商品ー貨幣ー商品)
「商品の貨幣への転化および貨幣の商品への再転化」「買うために売ること」

(2) 資本
 G-W-G (貨幣ー商品ー貨幣)
「貨幣の商品への転化および商品の貨幣への再転化」「売るために買うこと」

(1) の場合、自分の商品を売り、貨幣に交換して、自分に必要な商品を買うこと、つまり、単純な商品流通です。例えば、1クォーターの穀物を3ポンド・スターリングで売り、3ポンド・スターリングで衣服を購入する。このとき、穀物の使用価値が、衣服の使用価値に変化しているため、(1)は使用価値の変化ということになります。

それに対して、(2)の場合、例えば、100ポンド・スターリングで2000ポンドの綿花を買い、2000ポンドの綿花を100ポンド・スターリングで売ることです。しかし、この過程は無意味ですよね。100ポンド・スターリングを流通の危険にさらすくらいなら、貨幣退蔵者の方法(第3章、参照)がより確実です。実際には、100ポンド・スターリングで買った綿花を110ポンド・スターリングで売ったり、事情によって、50ポンド・スターリングで売り払わなければならない、ということが起こります。このとき、貨幣の量が変化しているため、(2)は交換価値の変化ということになります。

【 剰余価値(メーアヴェルト)】
 G-W-G’
(G’=G+ΔG)

したがって、G-W-Gの完全な形態は「G-W-G’」となります。「G’=G+ΔG」、つまり、「最初に投資した貨幣+増加分」となります。この「ΔG(増加分)をマルクスは「剰余価値(メーアヴェルト)」と呼びました。「出発点の G と帰着点の G’ は量が異なっている」というところがポイントです。この運動の担い手として、貨幣所有者は「資本家」となります。

【貨幣退蔵者と資本家】

貨幣退蔵者
 流通の過程から貨幣を救い出し、貯蓄することによって、貨幣を増加させる。

資本家
 貨幣を常に流通にさらすことによって、貨幣を増殖させる。

第3章で学習した「貨幣退蔵者」と「資本家」の相違点は、貨幣を流通から取り出しているか、流通に投げ出しているか、ということです。マルクスは「資本家」を「合理的な貨幣退蔵者」と呼びました。

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