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『資本論』マルクス 第1章「商品」part 1

マルクス 資本論 外国文学

『資本論』の第1章「商品」の解説です。『資本論』を読むときに重要なことは、用語の意味を明確に区別する、ということです。原文を引用しながら、用語の説明を中心にして、第1章「商品」を簡単にわかりやすく説明していきます。この解説で用語の意味をしっかりと確認して、原書に当たってみましょう。

『資本論』第1章第1節「商品の二要素 使用価値と価値(価値実体、価値の大いさ)」

使用価値…「いかなる種類かの人間の欲望を充足させる」ことから生じる価値

「使用価値」は簡単です。要するに、「何かの役に立つということ」です。例えば、パンには空腹を満たすという「使用価値」があります。

 交換価値…「量的な関係として、すなわち、ある種類の使用価値が他の種類の使用価値と交換される比率」として現れる価値

「交換価値」も簡単です。例えば、小麦1クォーターをx量の靴墨と交換します。この場合の、交換比率のことを交換価値と呼びます。要するに、商品は別の種類と交換することができる価値を持っている、ということです。

『資本論』第1章第2節「商品に表された労働の二重性」

価値価値実態価値の大いさ)…「使用価値の製造に社会的に必要な労働時間」

この「価値」という用語は非常に重要です。マルクス経済学では、「価値」は、それをつくるためにどれだけの労働時間がかかったか、を表現しています。私たちが日常的に使用している「価値」とは全然意味が違いますので、注意してください。

つまり、「価値」が高い商品=製造のための労働時間が長い商品、ということです。

……「あれ?」と思いませんか? 製造のための労働時間が長い商品のほうが価値が高いなら、未熟で怠け者の靴職人がだらだらと時間をかけて作った靴のほうが、熟練靴職人がてきぱきと作った靴より価値が高いということになるのでは……?

結論から申し上げるならば、違うんですね。マルクスはこの疑問をちゃんと想定していて次のように述べています。

「だが、価値の実体をなす労働は、等一の人間労働である。同一人間労働力の支出である」

この「同一人間労働力」とは、数行後で「社会的平均労働力」と呼び替えられています。つまり、個別の靴職人の労働時間は問題ではなく、靴という商品を製造する全ての靴職人の平均の労働時間の合計だけを問題にしているわけです。

抽象的人間労働
…「価値」を形成する労働
具体的有用労働…「使用価値」を形成する労働

労働と一言で言っても、当然、労働には具体的な作業内容があるわけですよね。例えば、靴を作る、パンを作る、傘を作る、など。靴には足を保護する「使用価値」があり、パンには空腹を満たすという「使用価値」があり、傘には雨を防ぐという「使用価値」があります。この「使用価値」を形成する具体的な個別の労働のことを「具体的有用労働」と呼びます。それに対して、「抽象的人間労働」とは、「価値」を形成するもののため、ここでは具体的な労働の内容は問題にはならず、労働を量的な観点からのみ取り上げるため、「抽象的人間労働」と呼びます。『資本論』には、「抽象的人間労働が対象化されている」というフレーズが頻出しますが、これは商品の中に抽象的人間労働が含まれている、ということです。

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