本記事では、最低限押さえておきたい構造主義の代表的な思想家を紹介します。出版社は、可能な限り入手が容易なものを選んでいます。
Step 1. 構造主義の解説書を一冊読む
最初に、次の中から、一冊を選んで構造主義の歴史を把握しましょう。
私のおすすめは、『構造主義 図解雑学』小野 功生 (ナツメ社)です。イラストが豊富で非常にわかりやすいです。
ドイツ観念論→実存主義→構造主義→ポスト構造主義の流れ、構造主義の前後の思想も含めて解説しているため、近代哲学史を概観できます。
Step 2. 解説書の中で、興味を抱いた思想家の著作を読む
以下のリストを全部読む必要はありません。あなたが気になったものから読んでいきましょう。
特に、マルクス、ニーチェ、フロイトは重要度が高いです。現代思想の大前提のため、優先して押さえておきたいところです。
『野生の思考』クロード・レヴィ=ストロース
構造主義の出発点として、一応押さえておきましょう。
『意志と表象としての世界』アルトゥル・ショーペンハウアー
仏教の影響。ニーチェと比較。
『資本論』『共産党宣言』カール・マルクス
マルクス=マルクス主義ではない。
『善悪の彼岸 道徳の系譜』『権力への意志』『ツァラトゥストラ』フリードリッヒ・ニーチェ
『善悪の彼岸 道徳の系譜』→『権力への意志』→『ツァラトゥストラ』の順番で読むことをおすすめします。
『精神分析入門』『夢判断』ジグムント・フロイト
無意識。単純に面白い。
『一般言語学講義』 (岩波書店)フェルディナン・ド・ソシュール
シニフィアンとシニフィエ。
『言葉と物』『性の歴史Ⅰ』『監獄の誕生』ミシェル・フーコー
あなたが権力に対して怒りを感じているなら、必読。闘志が湧きます。
『物語の構造分析『テクストの快楽』『エクリチュールの零度』ロラン・バルト
「作者の死」。文学作品の分析が好きなら、滅法面白い。
『エクリ』ジャック・ラカン
「フロイトに還れ」。
『資本論を読む』『マルクスのために』ルイ・ アルチュセール
マルクスと併読。
以上、構造主義の読書案内でした。着実に一冊ずつ読んでいきましょう。